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Annex~別邸~

本ブログは近世ヨーロッパ軍事史を基本的に取り扱っています。 更新はとても稀なのであしからず。

【悲報!】第二次ウィーン包囲映画の批評がまるで実写キャ○ャーンかガッチャ○ン

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【悲報!】第二次ウィーン包囲映画の批評がまるで実写キャ○ャーンかガッチャ○ン

フサリアが大活躍すると信じていました第二次ウィーン包囲映画。
英語の題名がThe Day of the Siegeで封切りが2012年でしたので、そうだ! レビューがあるはずだと思い立ち、そして読んでしまいました。

http://www.imdb.com/title/tt1899285/reviews

・・・・・・ (T0T) orz 

びっくりするくらいの罵詈雑言の嵐です。
抜き出してちょっと適当に抄訳してみました。

「歴史大作というジャンルへの冒涜」
第二次ウィーン包囲は映画の題材としては申し分ない。これを実現したことは素晴らしい。しかし内容は?

スペクタクルも歴史的な正確さも、あるいはフィクションとしての面白さも、ここには何もない。あらゆる面で悲しむべき失望だけがある。

まったくもって皆が言っている通りだ。良い点を探す努力をしても、この作品においては骨折り損のくたびれ儲け。作品のテーマは本格的だが、そのバックボーンは単なる昼メロ、安っぽいエンターテイメントにすぎない。

ヤン・ソビェスキとマルコ・ダヴィアーノはこの作品のテーマにおける主要人物だ。しかしソビェスキはまったく目立たないし、マルコ・ダヴィアーノはお伽話の魔法使いだ。

ソビェスキについて言うなら、どこに彼のカリスマ性があるのだ? 軍事的才能は? 教皇との書簡上のやりとりは? ユリウス・カエサルの言葉をもじった有名なる「余来たり、余見たり、神は勝利した」くらいは使えよ。

ダヴィアーノは、おそらくこの映画の主人公だと思われる。だって一番、スクリーンに出てくるからね。俳優は頑張ってた。でも台本が酷すぎてどうにもならない。フラッシュバック的に挿入された幼いダヴィアーノとカラ・ムスタファの出会いなんて、どこにも論理的土台がない。ダヴィアーノの人生を語る上では奇跡が欠かせないのは分かるが、奇跡的な出来事と絵空事の区別について、まったく配慮していない。何考えてんだ?

その他の歴史的人物に関しても、酷いもんだ。カラ・ムスタファのキャラクターもブレすぎ。レオポルト1世の衣装は面白すぎ(芸術的な観点でね)。これ以上は、もう他の批評者が言ってる通りさ。

さて、みんなが期待する戦闘シーンだけど、こいつが一番ヒドイ。少なくとも最近の歴史大作を知ってるなら失望するだろうね。ウィーンの町並みは安っぽいCGでしかも笑える。戦闘時のダヴィアーノなんて丘の上でモーゼみたいに叫んでる。だいたい、あの杖はなんだ。あれは最近のデザインでヨハネ・パウロ2世台下が持ってたやつだ。ていうか、ダヴァイアーノって、(以下、抄訳者自主規制)

少し経てば、みんなこの映画をあえて忘却の彼方から呼び戻すようなことはしなくなるだろう。でもね、それは危険なんだ。だってそうしたら、こういうヒドイ作品によって歴史大作映画というジャンルそのものが軽く扱われてしまうんだ。だから作り直しギボンヌ。


「人生の中で最悪の経験」

これを書くためだけにアカウントを作ったよ。こいつは見ちゃいけない。

CGはまるで1995年のゲームから持ってきたみたいにチャチだ。音声もヒドイ。音楽? そんなもんはない。騒音ならある。ダイアローグ? アクション? ドラマ? なんだそれ。最悪の体験だったよ。
じゃあね、お休み。

「すげえ浪費」

これまでの批評に同意だね。この映画には良いところは殆どない。

期待は高かった。軍事史で名高い重騎兵”フサリア”が活躍する戦闘だし、ソビェスキにしろダヴィアーノにしろ興味深い人物だ。レオポルト1世については言うまでもないね。だけど、さ。何にもなかったよ。興奮もなにも、失望だけさ。

でも二つだけ良い点があったよ。一つ目はレオポルト1世のコミカルな描かれ方だ。笑いすぎて死ぬかと思った。二つ目は、カーレンベルクの丘をポーランド軍が登っていく短いシーンだ。これだけは重い甲冑に身を纏った騎兵や大砲を丘の上に配置する苦労を完全に映像化していたね。でもその後は、ね。フサリアの突撃は速歩で、狭いフレームに数騎だけ、殆どスローモーション。これを見たらフサリアが全ヨーロッパで恐れられていたのか、疑問に思って調べ始めるだろうね。

もしスゴい騎兵戦闘をみたいならロード・オブ・ザリングのローハンの騎兵突撃を見てね。

などなど。

これ以上は抄訳でもなえちゃって訳す気力も失いました。

どうやらマルコ・ダヴィアーノが持つことになる杖は1965年にデザインされたものでヨハネ・パウロ2世がお持ちになっていたもののようですね。300年前の映画に使うなんて正気かという意見が散見されます。

また、youtubeの宣伝でも懸念されましたがCGの出来もどうやら酷いよう。歴史上の有名人たちの描かれ方も何だかヤバメです。

でもまぁ逆に、ここまでヒドイ映画なのだと心構えすることが出来て良かった。

ハァでもガッカリだ。

補足
レビューの中で酷評されているダヴィアーノが劇中に持つらしい錫杖はレッロ・スコルツェッリという彫刻家が作った杖にソックリのようです。
下の画像は在りし日のヨハネ・パウロ2世台下。
 
映画のトレーラーを見ると・・・・・・そっくりやね、つうか一緒。
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