この初体験に関しては、外交官の報告が客観的に残されています。
「昨夜、宮廷がこちらに戻り、そして此度の狩りの成果の内で、最高の手柄を上げたのは王太子(御年いまだ12才足らず)、殿下は熊1頭に狼2頭と野兎1匹を仕留めました、であることが知らされました。国王が熊の死骸を調べましたところ、弾丸はその心臓を貫いていることが判明しております」
初めての体験は、パパと一緒だったようです。
そして、カール11世は狩猟日誌を付けておりましたので、当然のことながら息子と出かけた狩りの遠征も記録に残されています。
1694年2月5日(ユリウス暦)の日誌には息子が如何に幼かったかを強調するように正確な年齢が記載されています。
それによれば、御年11才と7ヶ月19日!とのこと。
パパさんの満面の笑顔が思い浮かぶようですね。
しかし最初の狩りで、獲物の心臓を撃ち抜くとは、栴檀は双葉より芳しというやつです。
なお親子で仲良くハンティングは、パパの日記からすると1693年以降から始まったようです。
それは二人の楽しみでもあり、教育でもあったのでしょう。
物語 北欧の歴史―モデル国家の生成 (中公新書)
北欧を知るための43章 エリア・スタディーズ
スウェーデンを知るための60章 エリア・スタディーズ
北欧史 (世界各国史)